2020年05月04日

アップライトピアノのDIY防音

ネット通販で最も多いピアノ防音の既製品は、床の防音製品です。その次がアップライトピアノの背面の防音パネルです。

しかしながら、値段が安くない割に効果が小さいのが床の防音材です。その原因は「比較的低い周波数の固体伝播音の遮音性能不足」です。

既製品の防音カーペットや防振ゴムマットなどは、いずれもメーカーが軽量衝撃音にシフトした仕様で製品化しているためです。
体重の軽い小さな子供の小走り音に効果のある防音カーペットや防音マットを単独で敷いても、ピアノの重量音の軽減には余り効果がないと言えます。

むしろ、専門的な防音室で使用する防音材をDIYで重ねて活用したほうが費用対効果は高いです。効果に応じて追加して重ねることも出来ます。

建物の構造やピアノを設置する間取、近隣との距離など状況に応じて重点的な対策は異なります。

例えば、マンションの場合は最も重要なのは床の防振対策です。窓ではありません。コンクリートで建設されているため、固体音が最も気になる構造だからです。コンクリートや鉄は固体音(振動音など)を瞬時に伝えるので、上下階や隣接住戸に重低音が伝わります。

歳を取ると、高い周波数の音が徐々に聴こえにくくなりますが、高齢になっても「低い周波数の音」はよく聴こえるのです。いったん、重低音が気になると、ほぼ一生、その音からは逃れることは出来ません。
なので、マンションでは床の対策が最も重要になります。

アップライトピアノもグランドピアノも、コンクリート構造の建物では、床の防音対策(主に防振対策)が重要です。床の振動音を遮断できれば、壁に回り込む音も軽減できます。
*参考:ピアノDIY防音
posted by 防音職人 at 11:07| Comment(0) | 楽器のDIY防音 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月19日

遮音材を選ぶ留意点

防音材は大別して3種類あります。
「遮音材」「制振材(防振材)」「吸音材」です。このうち、遮音材には制振材を兼ねる製品もあります。

遮音材の主な製品は、「遮音シート」「遮音ゴムマット」「石膏ボード」「遮音パネル」などがあります。

遮音シートには厚さ1ミリから3ミリの製品があり、遮音効果にかなりばらつきが有り、最も誤用されやすい製品です。

遮音材の理想は、「面密度が大きい」「柔軟性がある」「劣化しにくい」という特性を持っている製品ですが、室内のDIYで使用するには「臭い」も留意すべきです。※床暖房、室温によって臭いが目立つ製品があります。

ちなみに、遮音ゴムマットという製品は、大半が合成樹脂(塩ビなどの樹脂製品)で出来ていますので、余りゴム臭はしません。リサイクルゴムチップで再生された遮音ゴムマットは、空隙があるのが特徴であり、振動を軽減する効果がある一方で、劣化しやすい特性があります。
*空隙が有る分、酸化しやすく劣化しやすいという傾向があります。

防音工事には不向きな製品もありますので、費用対効果や耐久性、性能のバランスを考慮して選ぶべきです。

遮音パネルの弱点は、基本的につなぎ目です。高い周波数の遮音欠損が生じるので、過信は禁物です。

次のページが防音材や施工の参考になると思いますので、御覧ください。
防音材・防音施工メモ
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2020年02月21日

床の防音材の問合せ

床の足音と物を落としたり、引きずる音に関して有効な防音材を教えてほしいというリクエストが増えています。

ここでは軽量音と重量音に効果的な制振材についてご紹介します。※防音職人が手配できる製品

■重量音対策
・制振フェルト80(厚さ6ミリ)→主に小さい子供の足音対策、防音工事にも使用可
・緩衝絶縁マット(厚さ8ミリ):特注、主に大人の足音対策、主に防音工事に使用

■軽量音対策
・制振フェルト120(厚さ5ミリ、通称:麻フェルト):在庫が無くなった段階で供給中止、主に木造防音室に使用中
・制振マット5ミリ・6ミリ:特注、防音工事専用品

特注品については、防音工事専用品のため契約が必要です。個人ユーザー向けは「制振フェルト6ミリ」になります。

制振マット5ミリ・6ミリについてはケース単位での納品のため、バラ売りができません。

防音職人だけが、4種類の制振材を扱っているわけですが、これも取引先との25年以上の付き合いがあるから用意できるわけです。
他の後発の販売業者にはない製品です。

ただし、この業界のメーカーは経営者が高齢化しており、私の方でもいつまで供給できるかが問題です。
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2020年01月17日

ピアノ防音室と防音材

前回の防音材の記事で「面密度と柔軟性」の重要性を説明しました。
ピアノ防音室と防音材

防音職人では、25年以上の防音設計経験によって、優れた防音材(受注生産品)をセレクトして、DIYや木造防音室の現場で施工しています。
*特長は「費用対効果の高さ」「コインシデンスがないなど弱点がないこと」「木造と非常に相性が良いこと」などです。

ピアノは主に約30Hzから4200Hzという幅広い周波数の音を出しますので、周波数ごとの遮音性能に弱点があると対応できません。このため、弱点がない防音材を現場で使用する必要があります。

防音職人の仕事場では、防音材のサンプルに触れます。使い方のアドバイスも行っています。
*防音材の概算見積りは無料です。

ちなみに、高比重のアスファルト遮音シート2.4ミリ(910×2400、約17kg/巻)は、2020年1月現在、税込みで5,500円(1巻)です。
これと同じ製品を、通販サイトで販売している防音材業者が数社居ますが、税込みで約11,000円で販売されています。

このように防音職人は、「音響・防音設計」を本業としているので、防音材の納品単価(設計価格)を他の専門業者に比べて、大分抑えています。この製品は2020年3月までは価格改定は行わず、価格保証します。

ただし、重量物は昨年より、配送会社の車上渡しという契約になり、荷受人が直接、車上から受け取る納品になりました。基本的に重量物ですので台車が必要です。運ぶ際には出来れば2名居たほうが腰の負担が軽くて楽です。
 
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2019年12月28日

最も薄い壁の遮音材

ときどき、木造防音室の窓以外の壁をDIYで防音対策したいので、適した防音材を教えてくださいという問合せがあります。

以下、最も薄くて面密度の大きな遮音材を使ったDIY施工をご説明します。

まず、既存の壁には巾木という厚さ6ミリ〜10ミリの部材が取り付けられていることが多いので、この巾木の厚さとほぼ同じ合板を、巾木以外の壁面に木工ボンド点付け+釘(またはビス)留めですべて取付けます。

合板のつなぎ目をアクリル製気密テープでシールします。

次にアスファルト遮音シート2.4ミリ(910×2400、約17kg/巻)を約半分のサイズにカットしてから、タッカーで張り付けます。1重張り終えたら、同じ遮音材を重ねて張ります。※2重目は1重目のつなぎ目とずれる様に張ります。(適当にカットして、出来る限りつなぎ目が一致しないように調整する)
*遮音材は出来る限り突きつけて、隙間が出ないように施工してください。

次に2重目のアスファルト遮音シートのつなぎ目をアクリル製気密テープでシールします。

最後にシナ合板5.5ミリをビス留め施工し、好みに応じて壁紙を仕上げます。これで壁の防音施工が完了です。(この部分だけ職人に施工を依頼しても良いでしょう)

施工後は、遮音性能が約15dBほどアップしますので、施工前に比べて、音漏れが6割程度軽減されたように体感できます。

費用対効果は抜群ですので、ぜひご検討ください。
posted by 防音職人 at 09:21| Comment(0) | 楽器のDIY防音 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする